同郷の友人たちに石を投げつけられることを覚悟の上で書くが、僕は「魚だし豚骨」というジャンルのラーメンが大好きだったりする。
僕にはあの動物性のこってりしたスープから立ち上る香ばしい節ベースの香りは、アンバランスのようでいてしかしまたあるべきもののようにかぐわしく感じられる。


福岡の、特に久留米の人は魚だしを毛嫌いしていて、依然大勝軒に連れて行ったときなど半分残して「臭くて食べれない」と来たものである。
まさに筋金入りだ。


しかして、僕は醤油も魚だしも大好きならば、豚骨も万事オッケーである。
その神々しいまでの融合をキライになるわけが無い。


元住吉のはっちなんかはその代表格と言えるだろうが、いかんせん営業時間が不定期すぎるし店主が勝手すぎる。
元住吉駅には5回降り立ったことがあるがそのうち3回は空振りだった。
いつなら開いてるんだろう?


今日もまたはっちにフラれた僕は、終電の時間により吉村家を断念し家の近くのらぁめん花月にとぼとぼと入った。
しかしなんと偶然にも、今度の新作ラーメンは魚だし豚骨だった。
いざ食べてみると、はっちよりははるかに薄くパンチ力も無いものの、豚骨の中にしっかりと鰹節の匂いが感じられて、これまでのげんこつラーメンよりもずっと美味しかった。


お姉さんの合成したような機械的モザイクボイスと安っぽい化調の味のする壺ニラをゆっくり楽しんで、汗だくになりながら外へ出る。
ちょっとだけ見直した。。